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りょうくみ 徒然草
究極のBCLラジオ クーガ2200
BCLとはブロード・キャスティング・リスナーの略で、単に「放送を聞いている人」という意味です。
 今から25年以上前、このBCLが大流行したことがありました。当時中学生だった私にはこれがど真ん中のストライク。私以外にもほとんどの男子中学生は枕元にBCLラジオを置いていたのではないでしょうか。
 その放送とは基本的に海外の「短波放送(SW)」を聞くことで、文化放送やTBSなどのAMではありません。
 もちろん、海外の短波放送といっても、日本語以外は判るはずもないのですから、各国の日本語放送を必死になって聞いていたものです。
 部屋を暗くしてダイヤルを回す。ノイズの中から目的の放送が聞こえてきたときの感動といったらそれはもう……。翌日学校で「アンデスの声」聞いたぞ! などと自慢しまくりでした。

 ところで「ダイヤルを回して目的の放送局を探す」方法を「手探り受信」といいます。「手探り受信」は「だいたいこのくらいかな」というところにダイヤルをあわせるもので、放送が始まらないとそのチューニングが正しかったのか間違っていたのかが判りません。
 放送の頭。「こちらは○○放送です」というアナウンスや、放送前に流れるその局独特の音楽を聴くことは偶然に頼るしかありませんでした。ファンにとっては放送を頭から聴くことが目標のひとつだったのです。
 そして登場したのがクーガ2200。アナログチューニングのBCLラジオとしては、最終のそして究極のラジオといえるでしょう。
 このラジオはそれまでの「手探り受信」を越え、ついに「待ち受け受信」を可能にしたのです。
「待ち受け受信」とはあらかじめ目的の周波数にダイヤルをあわせておき、放送が始まるのを待つ受信方法。これならば頭から放送を聴くことが可能でした。
 しかし、一口に可能といっても技術的には相当な困難があったことは間違いありません。それがどんなものだったのかは私には知る由もありませんが、外見からでもそれまでのラジオにはない特徴をふたつ見て取ることができます。

1.短波放送の周波数の標示が等間隔に刻まれている。
  それまでの、または現在においてもアナログチューニングのラジオは、
  低い周波数は広い間隔で、高い周波数は狭い間隔で数字が刻まれて
  います。これは「電波にはそういう性質があるから」としか私には判ら
  ないのですが、もともと均等でないものを等間隔にするという技術力は
  大したものだと思います。後にも先にも、このクーガ2200以外では
  使われていない技術です。

2.周波数標示を等間隔にすることにより、ダイヤル1回転を1メガヘルツ
  とした。
  このことによりダイヤルのまわりに1メガヘルツを100等分した目盛
  りをつけることが可能になった。1メガヘルツを100等分ということ
  は、目盛りひとつの間隔が10キロヘルツということであり、その真ん
  中もおおよそ判ることから約5キロヘルツまで読みとれるようになった。
  放送局はほぼ1キロヘルツ単位で周波数が決まっていることから、5キ
  ロヘルツを読みとれるということは、周波数直読に限りなく近づいたと
  いえるでしょう。

20050720114942.jpg


 このふたつがクーガ2200の外見上の大きな特徴であり、テクノロジーの核心部分でもあります。
 一般的なラジオは周波数(縦軸)とその間隔(横軸)をグラフにすると、2次関数の放物線を描くようなカーブができあがります。しかし、クーガ2200はカーブを描かず直線になるのです。
 このことからナショナルはこの技術を「直線ダイヤルメカニズム」。略して「直ダイメカ」と呼んでいました。

20050720111454.jpg





 クーガ2200(1977年くらい製)。定価34800円
 8バンドラジオ
 ニフティサーブの「売ります買います」で3000円で購入。
 性能に関しては、当時としては最高だったといえるでしょう。どのくらいすごかったのかはわかりません。他メーカーからも周波数直読を目的とした機種はいくつか発売されましたが、完成度の高さはクーガ2200が1枚も2枚も上手でした。。
 FM・MW(AMのこと)の2バンド、そしてSW(短波)の3.9MHz~28MHzまでをSW(1~6)の6つのバンドにわけてカバー。計8バンド。
 当時、理屈をよく判っていなかった私は、バンド数の多さに高性能だと思い込んでいた。
 クーガシリーズの特徴であるAM専用ジャイロアンテナはしっかり受け継がれています。
 作動状態は良好。ただし、ここ1年ほどは他のラジオたちと一緒に観賞用にまわっています。


 この機種が発売された1年後、周波数の標示はデジタルになりました。1キロヘルツ直読です。「直ダイメカ」は必要なくなりました。
 同時にクーガシリーズも終了。現在、冷静にこのラジオの存在意義を考えてみると、それはBCLのあだ花だったのかもしれません。しかし、強烈な印象を少年たちに残したこのラジオを、究極のBCLラジオと呼ぶことに異論を唱える人はひとりもいないと確信しています。

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【2005/07/20 11:27】 BCLラジオ | TRACKBACK(0) | COMMENT(4) |
クーガ115
 鉱物を集めてウットリしているのは、うちのカミさんです。
 私は私でちゃんと集めているものがあります。
 それは BCLラジオ。
 だいたい1974年~82年くらいまでに販売されていた、短波放送をメインに聞くためのラジオです。
 そのころ短波放送をBCLラジオで聞くことが、中学生を中心に全国的に大流行していました。
 ちょうど中学生あたりだった私に、それはド真ん中のストライク!
 そして、その流行に合わせ各社から次々と発表される新型機種に心をトキメかせたものでした。
 しかし、何万円もするそれが子供に買えるわけもなく、友だちが持つそれらをウットリながめているしかありませんでした。
 それにしても「三つ子の魂百まで」とはよくいったもので、社会人になってからその思いが爆発してしまったのです。
「あのとき欲しかったすべてのラジオを買いそろえるぞ!」と「大人買い」を決意して向かった電気店。しかし、時すでに遅し。流行はすでに去り、それらBCLラジオの姿はどこにもありませんでした。

 その日からリサイクルショップ・古道具屋・中古電気店・フリーマーケット等々、ラジオ探しの旅が始まったのでした。
 アルバイトでトラックの運転手をしていたとき、古道具屋を見つけるたびに車を停めラジオがないか確認する。そのころ東京にあった古道具屋は全部廻ったんじゃないかというくらい廻りました。その後も町を歩いていて見つけた古道具屋は必ずチェックを入れています。
 そうそう、最近のリサイクルショップはダメですね。だって、きれいなものしか売ってないんだもの。それに、誰もが欲しがりそうなものばかり。20年も30年も前のものなんてあるわけない。
 それからニフティサーブの「売ります買います」でも探しましたね。これはなかなかナイスでした。最近はヤフーオークションなんかにも出品されているみたいですが、定価よりも高くなっていて「なんだかなー」な感じです。
 現在、見つけだしたBCLラジオは12台。大分満足できていますが、まだまだ足りません。
 これからもラジオ探しの旅は続くのです。

 写真はナショナルクーガ115(1976年くらい製)。
 定価29800円。
 5バンドラジオ。
 ニフティサーブの「売ります買います」で7000円で購入。
 最も欲しかった1台。
 暗い色のボディ色が多い中にあって、シルバーの筐体は異色。
 性能に関しては「感度」「BFO」「ゲイン」など色々ありますが、知りません。
 FM・MW(AMのこと)の2バンド、そしてSW(短波)の1.6MHz~30MHzをSW1・SW2・SW3と3つのバンドにわけてカバー。計5バンド。
 機種によって短波をわけている数が違う。バンド数が多ければ多いほど高性能とされた。自分の持つラジオが、何バンドラジオなのかが少年たちのステイタスだった。
 クーガシリーズの特徴であるAM専用ジャイロアンテナがステキ。
 それをジージー回していると、少年の日々がよみがえる。
 作動可能状態にありますが、もし壊れていたって大丈夫。見ているだけでシアワセだわ。


20050525184347.jpg


【2005/05/25 18:54】 BCLラジオ | TRACKBACK(0) | COMMENT(3) |


PROFILE
辰尾良二&くみ子
  • Author:辰尾良二&くみ子
  • メール tatsu348@hotmail.co.jp

    鉱物採集は「水晶に始まり水晶に終わる」なんていわれていますが、私たちはガーネットが始まりでした。
    鉱物が大好きなカミさんに連れられて、初めてやった採集がガーネット。土をフルイに入れ水に沈めると、中から真っ赤な丸い粒がっ! 感動しました。

    トップの写真は、カエルのぬいぐるみドン・ケローネの「けろりん」です。
    ケローネ写真館はこちら。http://www.k4.dion.ne.jp/~tatsu348/kerohp/kero.html
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